2011年6月29日水曜日

心筋を若返らせる(TVメモ)

たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学より
2011/6/28 (テレ朝)
http://kenko.asahi.co.jp 内の、
日本海に存在した、知る人ぞ知る「日本一心臓が若い島」
(evernoteでクリップ)

心臓の若さを保つために必要な3大ミネラル;
・マグネシウム 心筋の拡張のために必要
・カルシウム 心筋の収縮のために必要
〜しなやかな心筋は血液を正常に送り出すことができる 
・カリウム 過剰な塩分を排出して高血圧を抑え、心臓の負担を減らす

ミネラルをよく含む食品;
バナナ(マグネシウム、カリウム)、海藻(カルシウム)

心筋は1枚の筋肉でできている(最近の学説)。
加齢や動脈硬化で心筋は固くなっていく。
若い心筋は柔らかい。
左心室の拡張スピードが速いほど若い心臓といえる。
左心室の拡張スピード

【対策】心筋若返りのポイント;
① 動脈硬化を予防し、心筋の負担を軽減
② 心筋に必要な栄養素を十分摂る

3大ミネラルの摂取量
カルシウム:マグネシウム=2:1がベスト
タンパク質は全体カロリーの20%がベスト

【レシピ】ゴールデンバランスの料理をひと皿で。(奥薗料理)
条件;
①カリウム1438mg、カルシウム337mg、マグネシウム162mgをクリア
②カルシウム:マグネシウム = 2〜3:1
③タンパク質は総カロリーの20%程度

(1) 鶏そぼろのバラ寿司
■材料
レシピ①

■投稿者作成時コメント
・ニンジンは多めに思うが、1本使用して大丈夫。
・ごはんを2合分いれたが、酢も大4にした。2合でなく多めの2膳でよさそう。
・とりそぼろの味付けは、減塩だしつゆ大3+砂糖大1でよい。

■手順
1.キュウリを小口切りにしてポリ袋で塩もみ、水分は捨てないで切干大根に吸わせる。
2.炒り卵を作る。フライパンに油を入れて熱し、火を止めてから卵を入れて混ぜるとふんわりできる。
3.炒り卵をいったん取り出し、フライパンを洗わず、鶏ひき肉を炒める。ニンジンを加えて炒める。
4.フライパン上でしょうがをすりおろし、しょうゆ、砂糖を入れる。
5.昆布をはさみで細かく切りながら入れる。
6.干ししいたけを水に戻さず、割りながら入れる。
7.水を入れ5分煮る。
8.かつお節を入れ、残った水分を吸わせる。
9.アラ熱をとり、温かいごはん、酢をいれ混ぜる。
10.ごまをひねりながら入れる。
11.キュウリと切干大根を入れ混ぜる。
12.炒り卵はいれてまぜてもトッピングでも。

完成①
1人分:739kcal、タンパク質34g(カロリーの18%)

■コツ・ポイント
カリウムは水溶性なので、鍋に水分を残さない。
鶏に味をつけ他の材料も一括煮るので減塩に貢献。
寿司酢をつくらない手軽さ。

(2) サバのお好み焼き

■材料
レシピ②

■手順
1.じゃがいもをすりおろす
2.小麦粉、卵を加えて混ぜる
3.サバの水煮缶を汁ごと入れる
4.刻んだニラを入れる。
5.とろろ昆布は入れる前にほぐし、はさみで切りながら入れ、混ぜる。
6.フライパンで生地を焼く。生地の上に切った油揚げを並べる。
7.返したあとはフタをしないで焼く。
8.焼きあがったら、長ネギをちらし、しょうがしょうゆをかける。

完成②
1人分:664kcal、タンパク質39g(カロリーの23%)

■コツ・ポイント
じゃがいもはカリウム豊富。小麦粉を減らせるのでカロリーを抑えられる。
サバ缶は汁ごと入れれば出汁いらず。


(3) サラダ鉄火丼

■材料
レシピ③

■手順
1.マグロ、トマト、アボカドを切る
2.タレを作る(わさび、しょうゆ、レモン汁、オリーブオイル、みりん)
3.1.と2.を和えて、5分置く
4.ごはんに炒りごまを混ぜる
5.ソースを作る(マヨネーズ、すりおろしにんにく、牛乳)
6.ごはん、海苔、具材をのせた丼にソースを回しかける

完成③
1人分:917kcal、タンパク質39g(カロリーの17%)

■コツ・ポイント
アボカド1個のカリウムはバナナ3本分


【おまけ】

小分けダイエット(脂肪肝、内臓脂肪を改善する)
食事:3食は普通食。間食していいが、野菜のみ。
運動:30分1回でなく、10分3回で。

2010年11月24日水曜日

定期受診(退院後10日目)

角田せんせーの診察。
1.血液検査の結果は「すごくイイ!」
2.胸部レントゲンの所見は、左肺にまだ胸水が認められる。よって、利尿剤は継続する。
3.あとは、発症の原因であった、食についての生活習慣に注意を払いさえすれば、
  件の腹部に残った解離もコントロールしていけるでしょう。
とのことでした。

今週月曜にも眼科の診察を受けていて、美人眼科医羽島せんせーの所見は、
1.眼球に認められる、虚血の形跡は改善しつつある。
とのことでした。

体力の回復や、集中力の改善など、自分でも感じるほど、日々良くなっていくようです。
睡眠時に呼吸が浅く苦しくなって覚醒することも少なくなり、
数時間の継続した睡眠がとれるようになってきました。
しかし、肋骨はまだ痛く、体に力を入れられないので、重たいものは持てないし、
大笑いの可能性のあることは避けねばなりません。
発汗が右側に偏ることがある、左目の視野の一部が砂嵐になる、
声がかすれる症状は依然としてあります。

次回受診:眼科>12/20 10:30、心外科>12/22 11:00

時刻    血圧      体温    SP02    体重 
22:38 124-81  ℃    %     68.4kg

2010年11月14日日曜日

タオル温湿布の効果

そもそも タオル温湿布を知ったのは、クラシック系のネットラジオ「オッターヴァ」のコンブリオという番組でした。リスナーの方が投稿された情報をDJ氏が語っておられたのを参考にさせていただきました。(11/8放送分)

確か、オリジナルは、高温のお湯を掛けて絞った温タオルを3枚準備して、それを順次取り替えて患部を温める、ということでした。お湯の中にアロマオイルを入れてもいいという事だったと思います。
また、お湯に漬けるて絞るのでなくて、ただ濡らしたタオルを電子レンジで温めるという手抜き法も紹介されました。

そこで、まさに今入院中のわたしは、病院内で簡単に再現できる 次のような方法で行ないました。

① 温度の高めの温タオルを2枚をビニル袋に入れて支給してもらいます。
 こういうモノは病院なのでスペシャルではなく、お願いすると確実に持って来てくださいます。
② ①を、別の乾いたタオルでくるみます。
③ くるむ際、乾いたタオル好きな部位にオイルを1-2滴つかう。
④ たとえば、乾いたタオルでくるむとき、キャンディーかハッピーターンのようにくるんで 端の余る部分同士を結ぶと、首にまいて固定することができる。

そして、これを行った理由と効果は次のとおりですが、結果、よい対処だったと思います。
今回の治療は、左側から体内にアクセスする方法だったので、侵襲もアンシンメトリなものとなりました。
回復の過程でもそういうことは未経験のため苦労が多く、
・体の左だけが硬直したように凝る。
・発汗が右側からしかできない、という現象がありさらに、
・左目のある決まった部分が見えない(その後、「見えにくいが、歪むから霞むへ」という症状になってきています。)とか、
・耳奥がパルス的に痛くなるとか、
・嗄声が治らないとか、
ということが現在でも少なからず残っています。

しかし、寝る前、夜中に目が覚めてしまったとき、上記の「タオル温湿布 with オレンジ」を行うと、
少なくとも凝りはラクになり、耳奥の痛みは早期に消失するように思います。
毎日、昼間から繰り返し、タオル温湿布を1週間ほど続けましたが、痛み対策にも、機能回復にも貢献していると言ってもよいかと思います。最近4日くらい、痛み止めを服用していません。

気持ちイイと感じる範囲で、このタオルを首のうしろや横にあてがうわけですが、いずれ温度は下がります。その場合、私は、自分で電子レンジで再加熱を繰り返し、ほぼ1日毎に交換していました。

かなり以前には、首周辺を積極的に温めるということはなかったし、実際、後頭部を熱中症などで冷やすことはあっても、理由はどうあれ温めることはないと習ったものですが、業界の常識も変化しているようで、おそらく、看護雑誌等には、タオル温湿布の適用部位として、首の周囲全域と後頭部も入った記述と載っているのかもしれません。


時刻    血圧      体温    SP02    体重 
14:00 104-68  36.0℃    %     kg
19:54 118-70  36.8℃  97%

一般病室で思うこと。

今朝の回診で、明日の退院にあたって感謝を述べつつ、最後まで、ドレンチューブの出口に貼ってあった 小さなシール材をはがしていただきました。

昨夜、個人的に同様の記述をさせていただきましたので、重複した記述になりますが、ここからしばらくお許しください。
今回、手術を受けることを即断したのはたしかにわたしでした。
そこまでがわたしで、その後、入院までの間、仕事を休止するためにうけたサポート、入院への心構えを盛り上げてもらったサポート、入院してからは、医療チームのサポートに全面的に委ねました。
そして、大きな開口を作ったカラダも、きちんと元のとおり使えるように戻してもらったので、わたしの肉体は不思議なくらい回復しています。
しかも、わたしの意思が及ばないところまでも着実に戻りつつあるのを覚えます。


結局、始めに意思の決定だけ行ったわたしは、その後、信じて委ねました。すると、パワーやサポートが次々とやってきて解決していってくれた、と言えるほど速い流れだったように思います。
「こんなに、早く退院できて、すごいね。」とお祝いをただきます。
が、ただ決めただけでわたしは何もしないのに、わたしのカラダと魂が道を迷わずどんどん生還に向かっていってるのがすごいことだと思うのです(思っているのが心です)。


さて、日曜の朝というのに、わたしの病室で脱走騒ぎがありました。
隣のベッドのおじいさんTKTさんです。
直接お聞きしたわけではないのですが、かれこれ2週間同じ部屋で毎日やすんでいると、断片的に聞こえてくることはあります。
TKTさんは、奥さんもケガをされて別の病院に入院されている、TKTさんご本人は透析が必要だが、そいうわけで通いで週3回透析を受けるくらいなら、しばらくは今のまま過ごすのが医療・介護の面からも経済的、自宅に戻るとすれば、息子たちの迎えが必要となるが、それは最速でも今週水曜にしか実施できない。透析以外の循環器的な病気は回復しており、その点での退院は可能であった。
そうなら、水曜まで過ごされるものと思っていましたし、打ち合わせもそのようになっているようでしたが、TKTさんご本人は事あるたびに早く退院したいとハッキリした言葉で訴えておられ、ときに、その日の朝は水曜退院で納得していたような言動であったのに、夕方の回診では、今から退院したいと言い出されたりしていました。
そして、今朝も、予定は水曜のまま変更ないはずなのに、担当看護師に、今日は何時頃退院だろうか、とたずねたところが、発端となり、今日に限って、老人対応の苦手な新人同然看護師IMGさんだったせいもあって、
TKTさんの 脳は論理を失ったようでした。看護師IMGさんが、確認してきますと、離れたあいだ、瞬く間に、TKTさんは 荷物をまとめ、着替え、部屋から出ていってしまいました。
それも、廊下側のベッドの向かいどうしのDOWさん(70)とわたしが通路越しに 話しているその通路を足早に過ぎていかれたので、わたしとDOWさんは、追いかけることもなく、思わず目で見送ることしかできませんでした。
その直後、不在が発覚したものの、表面的に大きな騒ぎになる前、退室から40分後くらいに病院前のバス停におられたTKTさんが 安全に連れ戻された、と聞きました。

健常な大人でも、長いこと病院のベッドに休むことは相当なストレスになります。今年になって、都合6週間 この病院にいて思うことです。
心臓血管外科、循環器科、という病棟の性質上、高齢の方が多いのは確かです。80床くらいの棟だったとおもいますが、夜中に急変の慌ただしさを感じたり、その後、食堂か面談コーナーで背筋のまっすぐな葬儀屋さんの姿を見ることもしばしばです。

そんな環境なので、わたしも、余程休む必要のないときには、パソコンを持って食堂で1日を過ごすようにして、消灯時刻以後も、ベッドで引き続きパソコンをネットにつないで、メールなどしていることを、認めていただいていました。
そうでないと、病院に進む独特の時間の中で、ベッドにしばられ 病室でぼんやり暮らしていると、それが原因で別の合併症が起こるのではないかと思えるほど、入院患者の環境は院外の環境とは違います。

高齢者で、脳の機能の十分な方なら、なおさらかもしれません。
そういった、辛い状況を慮って 本人と関係する人全員が、健全な姿かつ事情を納得した上で 入院する、そういう対応をあらかじめとることが、回避策の1つであったかもしれないが、少なくともわたしには、正解をいまだ見出すことはできません。

が、イメージとして、この人が毎日行なっている介護が、要介護者さんの最後の時まで継続していけばいいな、というのはあります。それがわたしにできるかどうかは別ですが。

2010年11月13日土曜日

千葉中央メディカルセンターへの意見

医療的にはたいへんお世話になり、わたしに命を新しくいただいたも同然という思いです。
ですから、医療機関として医療技術レベルはたいへん満足をしておりますし、大変感謝申し上げたい気持ちでいっぱいです。
しかしながら、病棟病室の居住性など、医療に附随する様々な、サービス業的な部分で十分とは言えない部分がいくつかありますので、気づいた点を以下に挙げます。順序は思いつく順です。事項の軽重ではありません。

① カーテン(4人部屋で、ひとり分のを区画する大きなもの)が異常にクサイ
② ちょうど、夏寝具と冬寝具の入れ替え時期に接したが、作業の段取りが悪い
③ 退院後のその患者の使用していた場所の清掃、セットアップの作業が雑
  他の眠っているかもしれない患者の在室をまったく配慮しないほど作業時のカタカタ音がたいへんうるさい。方法についての提言は胸中にありますが、ここには記載いたしません。
④ 病室内にレントゲンの機械を入れて撮影する作業が雑
  上記③同様、作業時のカタカタ音がたいへんうるさい。
⑤ 暖房の必要な日に、冷房しか使えなかった。
⑥ 女性看護師のなかに、体臭が気になるほどクサい者、化粧品ニオイがキツすぎて気になる者がおられる。
⑦ 使用頻度の高い共用トイレが、掃除直後でもニオイが取りきれていないことがある。

本当は、よかった点やすぐれた点はこれ以上にたくさんあります。
しかし、ここでは、気付き点を挙げる(厳しく指摘する)だけになっていますことをお許しくださだい。

また、いくつか提言(患者としての希望)がございますので、記述いたします。
⑧ 患者用にインターネット環境をととのえて欲しい。(出来れば全床に)
⑨ 入院患者食のデリバリー、入院患者用の食事を外来患者へ院内レストランで提供できないだろうか。
⑩ ボランティアの受け入れが難しいようだが、縦割り組織の弊害ではないか?
⑪ 本日の脱走劇のように、簡単に患者が行方不明になれるのは、セキュリティは十分か。


1階受付前ロビーにこのような意見に機関として返答されている掲示板を拝見しました。
ご対応はその掲示板をとおして経過などをお知らせいただければ幸いです。
なお、本稿は私の闘病ブログ「私の一部がアンドロイドとなる日」 http://neo-android.blogspot.com/ の 11月13日に記載した内容、「千葉中央メディカルセンタへの意見」と同一です。


(冒頭につける)
本年4月と10~11月に各3週間、心臓血管外科にてお世話になりました、
齋藤 誠一と申します。

これからのこと(つづき)

昨日このブログで、腹腔部に残る解離について触れました。
 > そうなら、ここは、2度目の置換術をできるだけ先へ延ばす、出来れば一生行わないで済ませる
 > 方向で暮らしていきたいと考える。つまり、最も適切な血圧コントロールを含む健康管理だ。
 > 人生最大の努力が必要になるだろう。でも、これを惜しむことはできない。

そのリスク度について 主治医角田せんせーの見解を今朝の回診時に聞いてみました。
 胸腔部の解離は発症からわずか半年で、外科的手術を要したが、
 今回の処置の結果、もともとの解離の状態からして、
 経過観察、生活の管理によって、一生終えるまで再手術をしないで暮らすことも可能、
 とのことでした。
考えようによっては、次の再発までが残された時間ということになり、時限タイマーのようだと
イヤだな、とは思っていました。しかし、そのタイマーは努力次第でゆっくり進めたり、もしかすると
タイマーを捨てられるかもしれないわけです。
これは、だいぶ気持ちが違います。
 


時刻    血圧      体温    SP02    体重 
7:35  130-65  36.1℃  98%  70.6kg
19:19 110-69  37.1℃  97%

2010年11月12日金曜日

これまでのこと、これからのこと

今日、三原せんせーが直々に、「3Dの画像ができたよ」と言って、
術前と術後の 造影CTのデータから生成した
3Dイメージを同じ角度からくるっと12枚ずつのショット画の
プリントアウトをベッドまで持って来てくださった。

たぶん、通常の診察のときには、画面上でくるくる回しながら
見ることができるんだと思う。
さすがに、そういうふうに動かせるデータはいただけないのだろうな。

いただいた紙のデータをつないで、動きがわかるようにしてみますね。(あとで。)


さて、今回の大手術について,手術の前、後ともにていねいな説明をしていただいて
います。そして、今日もまたより頭がはっきりして、カラダに生きている実感が
あるときに、またお話をいただいて、より深まった感じです。

1.術式の選択
 ①人工心肺を用い、身体的には通常を保ち、ただ患部の血管をクランプして置換を行う方法
 ②低体温に導き、心臓を自然に停止させ、置換作業後体温を上げ、心臓を起動する方法
 あらゆることを含み 緻密に検討した結果、②の道をとることになった。

2.術後の経過の実際
 想像していたよりもはるかによい経過をたどっている。
 術中にはがれた血栓が脳や心筋の血管を詰まらせることは、不可抗力に近いが、そのようなことは
 観察する限り一切起こっていない。
 視野が辛い、耳奥が痛い。声がかすれるというのも含んで、術前の調子に戻っていないので、
 そいうこと現時点ではあってもよく、全身体力的に復帰したときには、改善している可能性は
 高い。ただし、経過の観察は必要。改善しない可能性もある。

3.今後予想されるシナリオ
 今回の置換範囲は胸腔内のみ。腹腔内には同様の解離が残っているが、
 これはいずれ置換することになるのか、しないで済ますにはどうしたらよいか。
 
 ここが今回 最も重要である。
 今回は、最も破裂のリスクの高い胸腔内のみの置換とした。
 腹腔内の大動脈をも同時にに置換すれば、解離の状態から逃れることはできる。
 しかし、侵襲性の増大、対麻痺のリスク負担、緊急性は弓部下降の部位に比べると小さい、
 腹部大道脈の置換はかなり複雑ゆえ関連臓器の不全のリスクもある。
 などを考え合わせて、今回は見送った。
 そして、幸い、腹部に関しては血圧をコントロールして行きさえすれば(?)、
 差し迫って置換を要さない状態である。
 いずれいつか2度目に腹部大動脈の置換を実施するにしても、今回からそれまでの間の、
 最大限に活動の可能性を考慮した術式であった。

 そうなら、ここは、2度目の置換術をできるだけ先へ延ばす、出来れば一生行わないで済ませる
 方向で暮らしていきたいと考える。つまり、最も適切な血圧コントロールを含む健康管理だ。
 人生最大の努力が必要になるだろう。でも、これを惜しむことはできない。


 入院の前の週、私にとって最も適切な質問がきた。

 「今、一番欲しいものは何?」

  >>> 「元気なカラダ!」 

 そう真剣に答えた。何度も、何度も、念を押された。

 その結果、ここまで来れた。

 (決して自力じゃないよ。でも、ちゃんと活動ができるくらい、元気になれそうだ。)

 さあ、これからどういうふうに生きていくのが、私らしいと言えるだろうか。